成功のためには「なにかを我慢」してはいけない!
ブラック企業で働いても「圧倒的成長」ができないのはなぜか?
深夜に及ぶ残業時間に連日の休日出勤で20連勤にパワハラ……
「ブラック企業」と呼ばれる職場での過酷な労働環境で自殺に追い込まれたり、鬱になったりする人たちは、未だ後を絶ちません。
こうしたブラック企業はどうも、社員に対して「金や休日を求めるのではなく、もっと高い意識を持って」仕事をすることを求める傾向があるようです。
「お客様の笑顔のために」や「成長するためには人よりも努力を」などという言葉には反対しづらいもの。
特に若い人であれば、目上の社会人から言われるこうした言葉を、盲目的に信じて無理をしてしまうこともあります。
しかし、プライベートを犠牲にして仕事に身を捧げ、努力することは、成長や成功にとってむしろ逆効果である、という意見も。
音楽プロデューサーの中脇雅裕さんは、著書「あなたの仕事はなぜつまらないのか? ~ヒットメーカーが教えるワクワク脳の作り方」(ワニブックス刊・9月28日発売)の中で、「仕事だけでなく、恋愛や趣味や健康、すべてを満たす欲望を持つことが大事」だと語っています。
欲望を否定すると、人は鬱になる
音楽プロデューサーとして長年、成功するアーティストと成功できなかったアーティストの違いを研究してきたという中脇さん。そのために脳科学なども学んだ上で、成功に必要なのは「成功イメージを持つこと」だと語ります。
この成功イメージにおいて重要なのは、「具体的であること」と、「自分の欲望を肯定するものであること」、そしてなにより「大きな成功イメージであること」がとても重要です。
ただ漠然と「お金持ちになって社会的に認められたい」というのは誰でも思うことですが、具体的ではありません。
「お客様の笑顔」や「圧倒的成長」などの文句は耳触りがよく、誰から見ても肯定的なものですが、それは本当に自分の欲望でしょうか?
そしてなにより、それらを達成するために、「休みたい」、「遊びたい」といった他の欲望を否定すると、潜在意識下で拒絶反応が起こってしまいます。
それでも無理をし続ければ、いずれ鬱になってしまうでしょう。
お金持ちになりたい、ある仕事を達成したいといったものも欲望なら、休みたい、遊びたい、恋人が欲しい、といったプライベートなことだって欲望なのです。
成功イメージは、これらの欲望をすべて満たすものでなければいけません。
そうでなければ、潜在意識からそれを信じることができないのです。