”女の子”が”女性”へとなる一瞬のあやうさ、そして美しさ。
Purification Vol.1 「Aneta」 by Kaho Okazaki -photographer-
Purification -純化-。
純化とは、不純物を取り除くこと。邪心をなくすこと。
何かに打ち込み、没頭しているときは、きっとイノセントな状態。クリエイター達は自分の想いや情熱、心象風景をその作品に写し(映し)出す。彼らにとって作品とは、人生の記録なのかもしれない。
ここでは、フリーランスの編集者 遠藤真耶が毎回様々なクリエイター達の作品を紹介してまいります。
Interview
–フォトグラファーを目指したきっかけは?
大学生の時にアートやファッションに関する授業をいろいろと受けていました。
学校の課題で、スタジオを1人で使って写真撮影を行ったのですが、その仕上がりが当時すごく気に入って、そこから写真が好きになりました。
それで、写真を仕事にしたいと思いプロのフォトグラファーを目指し始めました。
–自分の写真のスタイルとは、どのようなものだと思いますか?
今もまだそれを模索中なので、自分のスタイルはこれだ!とは言えないのですが、偽物じゃないものを撮りたいと思っています。
–普段はどのような仕事が多いですか?
1人でやり始めたばかりで、まだあまりお仕事をしていないのですが、最近ファッションやカルチャー関連のお仕事をやりました。
–今回の作品のテーマは?
いつもは大体テーマを一つ決めてから撮っているのですが、この作品は、“東京の街と外国人の女の子”という、わざとザックリしたテーマにしてあまり決め込みすぎず、綺麗だなと思う場所やモデルさんの表情を撮りました。
–どんな女性像をイメージしましたか?
特に決まった像はなかったのですが、女性というよりは“女の子”を撮っているイメージでした。
–いつもどのような時にインスピレーションがわきますか?
普段の生活の中で、ふとした瞬間に綺麗だなと思う事柄があって、それを写真の中で再現しているイメージです。
–撮影メンバーとはどのようにコミュニケーションをとっていますか?
ザックリと「今回の撮影はこう撮る」というのを事前に決めているので、それを最初にメンバー間で共有して、後は撮影しながらこうしよう ああしようと話し合いながら進めています。
–美しさとはどのようなものだと思いますか?
偽物じゃないものは全て美しいと思います。
–今までで一番印象深い撮影はどのようなものでしたか?
写真を好きになるきっかけになった、一番最初の学校の課題撮影です。
今見ると全然良い写真には見えないのですが、当時はその仕上がりがすごく気に入って、撮影中もハイになって楽しんでいました。
–影響を受けた人物(写真家以外でも可)と、その理由をお教えください。
つんく♂さんです。
グループをいくつかプロデュースしている中でも、全てにおいて根底にロックがあるので、作ってらっしゃる曲も、そのグループの在り方もロックなんです。
ベースとなる土台が崩れなければ、それがどれだけデコレーションされて形を変えても永遠に良いものなんだなという事を、つんく♂さんから学びました。
つんく♂さんから影響を受けたアーティストの方々も大好きなので、私もこの大きな流れの一部になれるように、もっともっと良い写真を撮りたいです。
–今後はどのような写真を撮っていきたいですか?またどのような活動をしていきたいですか?
“20代の思春期”をテーマに撮影している「Aseptic Room」というシリーズの写真を今撮影しているのですが、その写真をもとに本を作ったり展示会をしたりしたいです。
5月にはその先駆けとして初の展示会をデザイナーの友達と行う予定です。
profile
Kaho Okazaki
1993年生まれ。
ロンドン芸術大学で3年間写真を学んだ後、東京でアシスタントを2年間経験。
2017年よりフリーランスフォトグラファーとして活動を開始する。
webサイト:http://honeyandbone.tumblr.com/