失われゆくグランド・キャバレーの世界
―都筑響一氏×エロチカ・バンブーさんトークショーレポ―Part.1
ジャーナリスト・都築響一さんが、世界的バーレスク・ダンサーのエロチカ・バンブーさんを招いてトークショーを開催。失われつつある昭和のグランド:キャバレー文化のお話を伺ってきました(^^)
写真提供/都築響一氏
電子写真集「おんなのアルバム キャバレー・ベラミの踊り子たち 」より
淑女のみなさま、こんばんは。
さて、みなさんは、“キャバレー”と聞くと、どんなイメージがありますか?
1966年の初演以来、現在に至るまで変わらない人気を誇るブロードウェイ・ミュージカルの『キャバレー』でしょうか。
ボブ・フォッシー監督&ライザ・ミネリ主演の映画『キャバレー』のワンシーンを思い浮かべる方もいるかもしれません。
では、実際のキャバレーって、どんなところなのでしょう。
キレイで婀娜っぽいおねえさんがいて、接待してくれる飲食店。
そんなざっくりしたイメージをお持ちの方も多いでしょう。
でも、やはりそこは紳士の社交場。
自分で楽しむために足を運んだことがある、という女性は多くはないのではないでしょうか。
もしかしたら、読者のみなさんの中には『キャバクラと何が違うの?』っていう世代の人もいるかもしれませんね。
そもそも、キャバレーってなに!?
もともと、フランスに起源のあるキャバレー。
ただお酒や飲食が出来るということ以外に、ダンスホールや舞台があり、パフォーマンスを楽しめる、という特徴があります。
コンパニオンさんはもちろんいますが、それだけではありません。
生バンドの演奏を楽しんだり、踊り子さんのダンス・ショーを見ながら飲食出来る大衆酒場、といったような位置づけですね。
日本においては、第二次大戦後に進駐軍の人たち向けの娯楽施設としてオープンしたのがはじまり、といわれています。
そして、キャバレー文化が日本で最も盛んになったのが、1950年代後半―1970年代にかけて。まさに昭和元禄真っ只中、といった高度経済成長の時代です。
―キャバレーカルチャーの隆盛と終焉―
こうして全国にひしめき、華やかなネオンで昭和カルチャーの一端を担ったキャバレー。
ですが、立て続けに起こったドル・ショック&オイルショックの影響や、その後のディスコブームなどに押され、80年代以降は徐々に下火に……。
廃業を余儀なくされるお店も増えていったそうです。
2018年の現在、生バンドを擁し、ダンスショーのステージも定期的に行っていた正統派“グランド・キャバレー”ですが、残すところあとたったの1、2軒しかないのだそう。
そして、ついに昭和初期の開店以来、変わらぬ人気を誇った銀座の老舗キャバレー『白いばら』もこの1月に閉店を迎え、86年の歴史に幕を閉じることとなりました。
そんな折も折、全盛期のキャバレーで艶やかな大輪の花を咲かせていた踊り子、〈エロチカ・バンブー〉さんが来日するという噂が!
エロチカさんは、キャバレー文化華やかなりし頃、日本で踊り子として活動。その後N.Y.に渡り、世界的なバーレスク・ダンスの大会で1位に輝いた素晴らしい経歴の持ち主。
現在はベルリンに活動の拠点を移しているそうですが、今回のイベントでは、ジャーナリスト・都築響一氏とともに、日本のキャバレーカルチャーについてのトークをされるとのこと。
昭和エロス好きとしては、これは行かない手はありません。
と、いうことで、次回、早速トークショーレポをさせて頂きたく思います。
記事内写真提供/都築響一氏
電子写真集「おんなのアルバム キャバレー・ベラミの踊り子たち 」より
⇓写真集のご購入やお問合わせに関しては、こちらを御覧ください⇓
http://www.roadsiders.com/shop/