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「脳は失敗しようとする」――成功を阻む脳の働きとは?

芸能人が売れるのは「ゴリ押し」や「コネ」次第かっていうと、そうでもないっていう話。

テレビを見ていると、あるタレントやアーティストをどこのチャンネルでもよく見かける、なんていうこと、よくありますよね。
そんなタレントが突然現れると、昨今ではネットで「事務所のゴリ押しだ」などと騒がれる様子もよく見かけます。

確かに、音楽事務所やレコード会社、広告代理店が「こういうアーティストを売り出したい」という思惑もあるのでしょう。

ですが、成功する人というのは「一概にそればかりとはいえない」のだという話を本記事ではご紹介します。

音楽プロデューサーの中脇雅裕さん(連載の筆名は中脇大容)は、Perfumeや中田ヤスタカ、きゃりーぱみゅぱみゅなど、名だたるアーティストに携わったヒットメーカー。

その中脇さん初の著書、「あなたの仕事はなぜつまらないのか? ~ヒットメーカーが教えるワクワク脳の作り方」(ワニブックス刊・9月28日発売)の中で、中脇さんは「成功するアーティストとそうでないアーティスト」の違いについて語っています。

成功するアーティストと、成功できないアーティスト

 音楽プロデューサーという仕事柄、「成功する人」と「デビューはしても中々成功できない人」の違いはなにか、ということをずっと考えてきた、という中脇さん。

現場での経験則だけでなく、それを裏付けるために、脳科学などの勉強もして独自の理論を打ち立ててきたといいます。

例えば、楽曲も素晴らしく、ルックスもいいし歌も上手い、しかし成功できなかったというアーティストにはなにが足りなかったのか、同じくらいの実力でも成功したアーティストとの違いはなんなのか?

一般的には「運」や「コネ」などがその「足りなかったもの」だとして語られがちですが、そうではない。

実は成功できなかったアーティストは、「脳」がその成功を阻んでいたのだ、とするのがこの本で語られている内容です。

 

成功を阻むのは、脳の「現状維持機能」

例えば新人アーティストがオーディションに挑むとき。

このオーディションを勝ち抜けば、かねてからの夢だったCDデビュー!
この日のために練習を欠かさず、前日は体調も整え、準備万端の体制で臨みます。

しかし、それなのに当日、緊張で脚が震え、声も上手く出ません。そしてパフォーマンスはボロボロ、オーディションにはもちろん落選――

 

こうした緊張の正体は、実は人間の動物としての本能から来ています。

生きていくのに困らない餌がある場所に住んでいる動物は、より多くの餌を得る為に住処を移動しようとはしません。それは、場合によって餌が増えるどころか、前よりも少ない環境になってしまうリスクがあるからです。

つまり、脳は「現状とりあえず生きている」という状態を維持して、環境の変化を、良くなるという可能性があっても拒もうとします。――それが「現状維持機能」です。

 

アーティストがオーディションに合格したり、ビジネスマンがプレゼンテーションを成功させ、新たな仕事を獲得したり――こうしたことには、その後の大きな環境の変化が伴います。

CDデビューしてもプロとして全く通用しなかったらどうしようとか、新しい仕事を受けたことでより大きな責任と多くの仕事を負うことになるとか、ネガティブな変化が起こる可能性を考えてしまいます。

これを脳は、「生存率が下がるリスク」と判断し、今と環境が変わらないようにしようとします。

つまり、脳はオーディションやプレゼンテーションで気持ちをガチガチに緊張させて上手くいかない様にしてしまうのです。

これはなにも、大舞台での緊張に限った話ではありません。

例えば、気になる異性にメールを送ろうというときに、「今忙しいかもしれない」「迷惑がられたらどうしよう」などと、色々理由をつけて躊躇するのもこの機能によるもの。

脳というのは、基本的に「成功をさせないように」働くものなのです。

  >>次ページ:成功するアーティストは「妄想」に優れている!?

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SEIReN 編集部

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