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着物×アートな3人のモダンな融合

―Photo Exhibition “HARMONIZE”三人展―

先日、世田谷の〈Studio 331〉にて開催されたPhoto Exhibitionにお邪魔してきました。
今回の作品展のテーマは”着物”。
フォトグラファー北田さん、スタイリスト角藤さん、ヘアメイクアップアーティストのASAMIさん、三人三様の作品作りの魅力がたっぷりの空間で、とても素敵な時間を過ごさせていただきました(^^)
 

淑女のみなさまこんばんは。

普段、着物を身につけることってありますか?

 

着物って、私たち日本人からしてみたら、正統派な和装、伝統的な衣装ですよね。

カジュアルからは程遠いハレの装いだから……と遠い存在になっている方もいるでしょうし、人によっては日常的に着慣れたもの、という方もいらっしゃるかもしれません。

 

私は、祖母が和裁を教えていたこともあり、母もなにかというと着物を着せ付けてくれていたので、小さな頃は着物はわりと身近な存在でした。

最近ではなかなか着る機会も減ってしまいましたが、あの背筋がすっと伸びるような着心地の良さと、丹田(おなかの真ん中です)がぐっと締まる心地よさはいいものです。

 

さて先日、そんな古き良きもの=着物という図式をキレイにふっ飛ばしてくれるような斬新で素敵な作品展に行ってまいりました。


⇡Photo Exhibition “HARMONIZE”三人展のビジュアル。

主宰されているのは、「三人展」の名の通り、三人のアーティストの面々。フォトグラファーの北田理純さんヘアメイクアップアーティストのASAMIさんこと堀江麻美さんスタイリストの角藤智美さんです。

いつもお世話になっているクリエイターマネジメントをしていらっしゃる事務所の代表さんからご紹介頂いたのがご縁で、北田さん&ASAMIさんとは仲良くさせて頂いているのですが、今回始めてお逢いした角藤さんも、とても素敵な女性でワクワクしてしまいました。

 

今回の展示のテーマは、着物。

「着物ならではの繊細な柄や大胆な色使いを、ワードローブやファッションの一部としてもっと身近に感じて欲しい」という想いから、三人三様の着物へのアプローチで作品製作されたそうです。


⇡ASAMIさんは水引きと帯締めによる「遊園地」をテーマにしたヘッドドレス。

 


⇡角藤さんはコルセット甲冑のドレスのような着物のスタイリングアレンジ。

 


⇡北田さんは、全ての作品写真撮影と、コラボレーション映像制作。

 

襦袢を羽織って荒野に立つ男の写真は、美しい写真の質感とシュールなセンスがとても北田さんらしいな、と感じました。

ちなみにこれ、会場でご本人も着ていらして、おっとり優しそうな北田さんのイメージとのギャップがモード感たっぷりで、とっても似合ってました。

  
⇡北田さんの撮影された作品。

 

北田さんの写真って、とても奥行きがあるのです。

まるでオシャレな映画の世界のような、そんな二次元なのに三次元を感じるような作品が多くて、お会いする前にその作品に”一目惚れ”してご紹介頂いたほど。とてもこだわりを感じる、素敵な写真を撮られるフォトグラファーさんです。

 


⇡ASAMIさんのヘアメイクされた作品。

ASAMIさんは、通常の作撮りやお仕事の作品を見せていただいたこともあり、大好きなタイプのヘアメイクさんなのですが、ヘアメイクだけの世界ではなく、空間まで含め、全身の世界観をメイクによって作り上げていくタイプの方だと思っていたので、今回の着物×メイクでまさにその“全体をメイクで作り上げていく”感覚を拝見出来て嬉しかったです。

洋服姿もお会いするたびにいつもとってもオシャレで可愛いなって思ってたのですが、着物も抜群に似合っていて、ますます好きになってしまいました♡

 

  
⇡角藤さんのスタイリングされた作品。

 

角藤さんは、今回始めてお逢いしたのですが、まるで高畠華宵の絵から抜け出てきたようなモダンな着物スタイリングをされていて、とってもフレンドリーな方。いつか絶対お仕事してみたい!と思ってしまいました。

着物って、なんとなく熟練の方になる程にシンプルで渋めな方向に行きがちなのでは、と感じることもあったのですが、彼女は着物ならではの上品な華やかさと繊細さを本当に上手にミックスされていて、まさに現代のモダン着物を素敵に着こなして、ファッションとしてアレンジしていらっしゃるのが印象的でした。

 

作品を拝見しても、それぞれが手がけた作品に、3人のアーティストの持ち味と個性が、まさにダダ漏れていている、といった感じ。

同じ「着物」というテーマでも、アプローチの仕方はぜんぜん違うのです。

クリエイターにとってはもちろんですが、「自分の色」があることって本当に素敵なことで、それって、どんな仕事をしていても、どんな人にとっても、同じなんじゃないかな〜っ、と、感じた一日でした。


⇡最後に混ぜてもらっちゃってパチリ☆して頂きました。

打矢 麻理子

SEIReN編集長

打矢麻理子

様々なジャンルの女性ファッション誌や、ビジュアルブック、書籍制作などの経験を活かし、編集者として活動中。2017年に出版社の編集事業局取締役社長を経て独立。クリエイターチーム「Lilith Edit」、メディアプロジェクト「SEIReN」を主宰。

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