「プリティ・ウーマン」で学ぶ、上品な女性のマナー英語・レッスン。
マイ・フェア・レディ−Lady English Lesson− Vol.1
マイ・フェア・レディ−Lady English Lesson−」は、日本のカルチャーを海外に発信する為、世界を飛び回っている音楽プロデューサー中脇大容が、外資系一流企業の社長秘書を経験し、現在はロスで英語スクールを経営している、モントゴメリー結美と、ふと気になった日本と海外とのカルチャーやマナーの違い、ちょっとした英語表現、新しいトレンドや人気スポットなどの話題をやり取りしているメールたちです。どこに出ても恥ずかしくないレディになれるヒントもあるかもしれません。気軽にのぞき見してみてくださいね。
女性がお手洗いに立つときの、上品な言葉づかいは?
from: モントゴメリー結美 to: 中脇大容 Subject: Re: 先日はありがとうございました。 |
Dear Masahiro,
メールありがとうございます。
日本は猛暑の様ですが、お変わりはないでしょうか?
さて、先日のJapan America Societyの晩餐会ではお世話になりました。
中脇さんの演奏後、LA日系社会の大物女性が私のそばにすーっと寄ってこられて
「中脇さんの世界観がよく見える舞台でとても素晴らしかったですわね」と、一言ささやいてさっとお席に戻られました。
その女性のさり気なくも存在感と品性に満ちた言葉に、どの世界でもできる方はその立ち振る舞いが一流なのだな、と感銘を受け、私にとっても忘れられない夜となりました。
さて、いただいたご質問に回答して参りましょう。
女性がテーブルに着席する際に男性が敬意を表して立ち上がるのは、ヨーロッパの貴族達のレディファーストの文化を引き継いだものですが、その際、同席している女性達は立ち上がる必要はありません。
この時に大切なことは、過度に恥ずかしかったり恐縮したりしないこと。
それから、不遜な態度をとったりせず感謝の意もきちんと示すこと。
そして何より、殿方に大切にされるには、「大切にしたい」と思わせる女性になる事が大事ですよね。
卑屈にならず不遜にならず、そのあたりのさじ加減、一朝一夕には身につかないものですから、日頃からの心がけが大事かと思います。
さて、次にトイレの呼び名ですが、思いつくままに列挙してみましょう。
Rest room
Powder room(女性用トイレのみ)
Wash room
Bath room
Toilet
一般的で無難なのがRest roomではないでしょうか。
お上品な70代以降のご婦人が “Where is your powder room”と聞いているのはお見かけした事ありますが、若い人はほとんどがrest roomと言っている様です。
さて、ladie’s roomという表現ですが、普通にお上品に使われる言葉だと思います。娼婦役のジュリアロバーツの口から出る言葉が一生懸命、その場に合うように、上品にladie’s roomと口にしている姿が何とも可愛いらしかったですね。
お手洗いに行く、というのは自然現象ですから、人様のお宅にお邪魔していても行きたくなる時は行きたくなるものです。
ただし、欧米のマナーを気にする方々の間では人様のお宅ではなるべくお手洗いを利用されないと言う話を聞いたこともあります。
あまりフランクでない間柄でしたら”May I use your rest room”、お友達同士でしたら” Can I use your bath room”で大丈夫です。どちらも「お手洗いお借りしても良いですか?」と言う意味です。
英語には謙譲語や尊敬語がないと言われますが、事実でもあり誤解でもあります。
アメリカでも、お相手の方がそれを察してくださる方であれば、ですが、ちょっとした言い回しで、互いの上下関係を確認することもできたりします。
レディとして最もふさわしい表現をするならば、こんな感じかと思います。
If you excuse me, I would like to go to a ladie’s room.
(ちょっと失礼、お化粧室へ行きたいです)
それではまた、お会い出来ますこと、楽しみにしておりますね。
いかがでしょうか?
英語を学ぶことはできても、ネイティブなニュアンスは中々わからないもの。
特にこうした、マナーに関わる振舞いや言葉遣いは、なかなか学ぶ機会がないものです。
身につけておけば、フォーマルな場でのしっかりとした振舞いだけでなく、映画などをより楽しむこともでそうですね。
次回もまた、中脇さんと結美さんと一緒に、レディの英語を学んでいきましょう。